名古屋市は、あいちトリエンナーレ実行委員会への負担金を求められている裁判で、上告判決も出ていないのに、1月16日、負担金33,802,000円と遅延損害金5,473,145円（2019年10月19日から今日まで年5分の割合で計算）合計39,275,145円を実行委員会に支払いました。「上告審において原判決（高裁判決）が破棄となった場合は民事訴訟法第260条第2項の適用を前提とする解除条件付きの支払い（仮払い）」だそうです。判決も出ていないのに、支払うなら、上告は取り下げるのが筋ではないでしょうか。
高裁（控訴）判決は、昨年12月2日に名古屋市に支払いを命じる判決を言い渡しました。名古屋市は、16日「上告状兼上告受理申立書」を最高裁判所に提出。上告及び上告受理申し立ての理由は、「追って提出」となっており、現時点で理由はわかりません。
日本共産党は、負担金支払いを求めており、控訴に反対しました。河村たかし名古屋市長が、展示物に対し、『日本国民の心を踏みにじるもの』と表現の自由に介入する発言をしたからです。さらに、控訴理由では、展示物に対し、歴史的事実を無視した勝手な発言を書き連ねています。権力を持つ名古屋市長が、展示物の表現に介入するのみならず、内容も歴史根拠を無視するひどいものです。私は、昨年2022年6月24日名古屋市会本会議で質問しています。
上告しながら、負担金を支払うということは、裁判に負けることが前提ということです。勝てる見通しがないなら、上告すべきではありません。ひょっとしたら、裁判で、河村市長の発言を主張することが目的ではないのでしょうか。控訴理由で、「名古屋市民の税金」だからこのような展示に負担金を出すのは問題と言っています。控訴や上告することこそ「名古屋市民の税金」として認められません。少なくとも、遅延損害金、裁判費用や県と市の弁護士費用は、河村市長個人が支出すべきではないでしょうか。
2月17日から開催予定の名古屋市会2月議会で追及予定です。
