活動日誌

「名古屋城バリアフリーに関する市民討論会」(2023年6月3日)における差別事案にかかる検証について(最終報告)を読み、天守木造復元はやめ、現天守の耐震補強と最上階までエレベーター設置こそ最善の策

カテゴリー:

 2023年6月3日の「討論会」での差別発言とそれを河村市長はじめ市職員が止めるどころか、「熱いトークもあってよかった」とまで持ち上げて締めくくった事件について、検討会の最終報告が9月18日提出され、本日9月19日付の各紙で報じられています。

 会議の目的は、地下1階から地上1階までのバリアフリーについて意見を求める意見交換会であったものが、バリアフリー設置かどうかの討論会になったこと自体を問題にしています。2022年4月「『可能な限り上層階まで(少なくとも大天守1階に)昇降できる技術』の公募を行い、12月に最優秀賞を選定しておきながら、アンケートに「昇降技術」を「設置しない」との選択肢を記載したことは疑問である。」(報告書13ページ)としています。

 そもそも、市設建築物を新設するにもかかわらず、「少なくとも大天守1階まで」を条件にすること自体が問題です。私は、当時の経済水道委員会で、この点を指摘し、木造復元でなく、文化財として価値の高い現天守の耐震化と最上階までのエレベーター設置こそ必要だ、と求めました。

 建設費、さらに、維持管理費を含めれば50年間で1000億円の事業がこんな軽率なやり方で進められていることが大問題です。物価高騰で苦しむ市民にとっても、文化政策と両立する施策こそ大切ではないでしょうか。

▲ このページの先頭にもどる

© 2013 - 2024 EGAMI HIROYUKI