8月は、6日広島原爆投下、9日長崎原爆投下、15日終戦記念日で、78年前の戦争を考える月になりました。加えて、NHKをはじめ、戦争や原爆を扱った特集報道が増え、「戦争を考える」月になります。その中で、15日夜NHK総合の『戦後78年Z世代と戦争SNSで3千人を調査もし戦争が起きたら?….』を見て感じたことを記述します。
もし戦争が起きたら?の前に、どうしてこの戦争は起きたのか、背景をそれぞれの戦争について考える必要があるのに、あまりその点の論議がないまま、戦争が起きたらどうするか、にばかり力点があたっているような気がしたのです。一度見ただけだから、見落としがあるかもしれませんが。
例えば、ロシアのウクライナ侵略は許せません。日本でもウクライナのようになったろどうするか、という問いがあります。その問いに答えるには、どうしてウクライナにロシアが侵略したのか、その背景をみる必要があるはずです。ロシアを含むヨーロッパで平和の話し合いの場、「全欧安保協力機構」(OSCE)があるはずです。そこがどうなったのか、その経過の中で、NATOの拡大も含め考える必要があると思うのです。
一方、アジアには、東南アジア諸国連合(ASEAN)があって、現時点においても、どんな紛争があっても徹底して話し合う、1年に1000回も話し合うという話を聞いています。1年365日ですから、1日に3回も4回も話し合いの場があるわけです。そのような地域とヨーロッパと一緒くたにして「戦争」を考えていいのかという問題です。
「戦争」と言っても、日本は、78年前の戦争を「侵略戦争」と認めないのが日本政府です。朝鮮半島の植民地化についても、1910年の日韓条約は正当な条約とする日本政府です。「戦争の背景」を見てこそ、戦争の終結、その後を語ることができるのではないか。「戦争が起きたらどうする?」というのでは、解決策は出てこないと感じました。
例年は、8月15日昼、「終戦記念日街頭宣伝」を行っていましたが、今年は、台風7号の来襲で中止しました。8月20日の日曜日に、報道が抑圧され、国民に真実が語られなかったことと、今の報道での抑制で同じように「大軍拡」が報道されていないことを題材に街頭宣伝しました。